帝政ロシアンボンバ(私以外私じゃないの)

 

 

ピョートルが初めて旅の途中で、機嫌を損ねたのは、スウェーデン領リヴォニアのリガに到着した時だった。一行を迎える祝砲がいくつか鳴らされただけで、大方の反応はむしろ冷たかった。宮殿に泊まることを期待していた一行は、何人かの町人の家に分宿させられた。そして要塞司令官のダールベイ伯爵は、病気と偽って出迎えにさえ来なかった。彼はそのままカール12世にそのことを報告した。

ピョートルは自分がお忍びであることは認めながらも、地方都市の役人たちがロシアの正式代表を気軽にあしらっていることが気に入らなかった。しかし考えてみれば、ピョートルは敬意を表してもらいに来たのではなく、見学のためにここまで来たのである。彼とその仲間は、いたるところを嗅ぎまわり、リガの士官に質問し、地図を作成し数字を記録した。あまりの執拗さにリガの住民たちは気分を害し、彼らは外交が目的なのか、スパイが目的なのかと囁きあうのである。

「ロシア人たちは高いところによじ登っては、地勢を調べ、溝に降りては深さを調べ、主な建物の配置まで記録しています。」とダールベイは国王に報告する。ついに彼は、この騒々しい客たちに、砦に近づくことを禁止にした。

 

アンリ・トロワイヤ著「大帝ピョートル」より引用

 

 




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