閑話休題 MASTERキートンReマスター


『セルビアボンバ』の途中ですが、今日は漫画紹介コラムです。

当サイトで現在描かれてる『セルビアボンバ』のユーゴスラビア紛争。(1話はこちらから)あまりなじみが無い人も多いかと思いますが、

実は日本の人気漫画にも、題材として描かれていたりするんですね。その人気漫画とは?

浦沢直樹&勝鹿北星&長崎 尚志(原作)の名作

『MASTERキートン』

主人公・平賀=キートン・太一は、保険調査員という名の探偵。考古学者であると同時に、元SASのサバイバル教官でもあります。
基本1話完結のスタイルで、キートンさんが世界の各地で仕事を依頼されたりしながら、人情話と世界情勢の内幕が垣間見られる形式の物語だったりします。

 


88年から94年までにビックコミックオリジナルに連載されていた作品ですが制作サイド(&雁屋哲さん)で、印税や名前の表記やらで喧嘩したたため、妙な感じで完結。長い間、取り扱い不可だったのですが、ようやく和解が成立、20年後、めでたく続編を出すこととなったのです。

その続編の
『MASTERキートンReマスター』に収録されている

『親愛なるアントニヤへ』『栄光の八人』

この二編がユーゴスラビア内戦を題材にした物語となっております。

(ちょっと性格悪そうな顔になりましたね‥)

 


『親愛なるアントニヤへ』

現在のクロアチア共和国が舞台。二十年前の内戦時に書かれたとされる、ある一通のラブレターを、発見者の男(クロアチアのマフィア・違法サッカー賭博の胴元)とともにキートンさんはザグレブに届けることになったのだが・・。

クロアチア人とセルビア人の、ロミオとジュリエットのような悲恋が描かれたロードムービー的物語です。

この作品では、

1990年5月、サッカーの ディナモザグレブ(クロアチア)vsレッドスターベオグラード(セルビア)戦で、白熱したサポーターが投げ込んだ球場に投げ込んだ火炎瓶をきっかけに、暴動に発展、紛争のきっかけとなった、という説が描かれています。


次に、

『栄光の八人』

若き頃のキートンさんの、フォークランド紛争時の戦友八人のそれぞれの悲しい現実と哀れな再会を描いたクライムサスペンス。

 

こちらは舞台はボスニアヘルツェゴビナ。

NATO参戦時、ムスリム人たちの復讐を依頼された民兵組織が戦時下のどさくさで、人間狩りを楽しんだ。その中にキートンさんの戦友もいたのでした。

どちらも、質の良い洋画を見ているような臨場感を味わえます。お薦めです。


ちなみに、同じ浦沢直樹漫画の

『YAWARA』

まだ存在していたころのユーゴスラビアで 柔道の国際試合が行われ、武道館まで、松田さんを気前よく乗せて案内してくれる、陽気なおじさんがいました。

通称「パッパラーおじさん」です。

最終章では、バルセロナの地で松田さんと再会。またまた柔ちゃんのもとに案内(&その他いろいろ)してくれたのですが、

その頃には、すでにユーゴスラビアは紛争真っただ中。パッパラーおじさんは、紛争から逃れ、バルセロナでタクシーの仕事をやっている、という設定になっていました。

松田さんは「ああ、今ユーゴは紛争中なんだっけ?大変だなぁ」と、軽く気遣っていましたが、

大変だなぁ、レベルではない地獄が、ユーゴの地を覆っていたのは、すでに「セルビアボンバ」で描かれた通りです




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